中古車の買取相場、買取査定基準について
中古車の買取相場について車の売却を考えはじめると、自分の車は一体いくらくらいかな?と率直に思ってしまいますよね。
そこで中古車買取相場についての具体的な注意点やその詳細、買取相場の仕組み、買取相場の調べ方について説明していきます。
中古車の買取相場は、様々な要素が重なり合い変動していきますが、
基本になるのは年式・走行距離・色・修復歴を含めるダメージと、需要期とのタイミングです。
モデル年式について
現行型か先代・先々代かで変動します。
モデルチェンジ時期に現行型が新登場して3年のタイミングで相場が変動。メーカーの販売方針にも左右され、新車時に大幅値引きで販売すると、最初3年の落ち幅は大きくなる分、その後の値動き幅は少な目な傾向となります。
走行距離は中古車にとって一番価格に影響を与える要素です。
同年式、同車種でも、走行距離が1万キロと10万キロでは、100万円以上の価格差が出る場合も多くみられます。また高年式で走行距離が多い場合、極端に値段が下がる場合も多いので乗りつぶすつもりならそういった車を狙ってみるのもいいかもしれません。但し、走行距離不明車は、市場価値が低いので手を出さない方が賢明です。
年式も相場形成に重要な影響を与えます。こちらもモデル同様新しい方が高い価格で取引されていますが、中古車で購入する場合、新車から3年落ちの車両が一番お値打ちと言えます。
理由は、
①現行モデルが多いこと、
②初回車検時に売却する人も多く値段がこなれていること、
③新車購入から2年目までが値段落ちが一番大きいことです。
走行距離
単純に10万キロ走れば値段がつかなくなるわけではありません。基準走行距離は、年間1万キロ前後として考えてください。
新車からの経過年に対し、平均的なクルマの走行距離よりも過走行だという場合は買取価格が低くなります。
ボディサイズが大きい車種ほどその傾向は強くなります。
また、セカンドカー的な利用が多い車種は、中古車市場では走行距離の少ない車が多く、買取価格が高くなる傾向にあります。
走行距離は中古車にとって一番価格に影響を与える要素です。
同年式、同車種でも、走行距離が1万キロと10万キロでは、100万円以上の価格差が出る場合も多くみられます。また高年式で走行距離が多い場合、極端に値段が下がる場合も多いので乗りつぶすつもりならそういった車を狙ってみるのもいいかもしれません。
但し、走行距離不明車は、市場価値が低いので手を出さない方が賢明です。
車体カラー
新車出荷時の大半が国産車も輸入車も白(パール)・黒・銀3色です。買取りでは銀色がプラスマイナスゼロで、定番人気色は白と黒ですが、最近は国産車においては白よりも黒の方が相場を上げる要因となっています。
ガレージ保管され、洗車キズの少ない黒は中古車市場としてはニーズが高くなります。
車種によって難しい色は紫と茶色。需要の有無で大きく変動します。
人気色は車種によっても違いますが、定番人気はブラックかホワイトの2色です。
人気色と不人気色では、国産車で20~30万円、高級輸入車の場合、50万円~100万円の差が付く場合があり、自分の好きな色が不人気色の場合、安く買える場合が多いですが、売却時もそれなりの値段なので乗りつ潰す覚悟で購入することをお勧めします。
修理歴
事故車の場合、無事故車に比べ大きく値段落ちしますが、事故歴・傷・車内の汚れは相場を変える要素です。
修復歴車でも、前からの事故、後ろからの事故など部位によっても評価は違います。走行に支障の少ない後ろ事故の場合、重要機構が搭載される前から事故に比べ価格の落ち幅は少くなります。
事故車と判定された部位によってはお値打ちな場合もあります。多くの事故車はフロント側の損傷で、ラジエーター、クーラーコンデンサやエンジン等が損傷することが多く、フロントの足回りにも影響が出る場合も多いので注意が必要です。
お値打ちな事故車は、バックパネル交換などの後ろ事故の車両です。多くの場合、後部はトランクルームになっており、構成部品も少なく足回りまで損傷することは稀なので。事故車でもいいのでとにかく安く買いたいなら、後部事故の車両をお勧めします。
標準装備・オプション
中古車の付属品として、取扱説明書・スペアキー・新車時保証書・整備手帳の有無は重要です。特に新車時保証やメンテナンス商品が継承できる場合は買取り額アップの要素となりえます。
ナビについては近年メーカー純正品として音響機器メーカーのOEM品が取り付けられており、純正大画面HDDに人気が集中。今後の買取り額の加点要素は自動運転の基礎要素となる安全運転機能でしょう。
エアロパーツやAWなども高額査定に繋がる場合もありますが、パーツの組合せや流行などに左右されるため、必ずしもプラスになるとは限りません。特別仕様車なども高額で取引される場合もありますので要チェックです。
タイヤは組み合わされるホイールとの総合評価になります。
スリップサインが出ていたら、次の販売時にはタイヤは交換される。日本の場合サマータイヤが標準装備なので、スタッドレスタイヤのみで持ち込みされた場合は減額要素となってしまいます。
車高のローダウンと社外アルミホイールとの組み合わせの場合、純正アルミホイールに換装し、車高が下がったままだと見た目が良くないので、買取金額を下げる要因となってしまいます。
需要が売却時の相場に関係している
相場を決定するために最も重要な要素は「需要」です。
買取や下取りをされた車はその後処分されるのではなく、多くの車両が中古車として再販されていることはご存知でしょう。
そのためディーラーや車買取店にとって買取や下取りは「仕入れ」と同様の意味で考えられており、仕入れ後に再販した利益で稼いでいるのです。
車を売却する際の価格相場は再販時の需要によって前後します。
そのため自分の車が中古車市場でどの程度需要があるのかを知ることで、売却時の価格相場を知る手がかりになるのです。
また買取った車の再販は日本国内だけでなく海外でもされており東南アジアやアフリカでは、日本ではとても考えられないような車の需要もあります。
季節
「相場は中古車としての需要と季節によって決まる」ことをご存知ですか?
実は中古車の需要と関係しているのですが、中古車市場の繁忙期である3月ごろは相場が高くなりやすい傾向です。
また海外向けの価格相場は大まかに8月ごろと年末年始ごろに相場変動があります。
海外向けの中古車については為替レートや国際情勢なども関係してくるため変動率については一概に高くなるとはいえないのですが、ある程度の期待はできるでしょう。
また金融相場などと同様、大災害が起こった際にも相場は変動します。「海外や国内で何か大きな出来事が起こった際は相場が変動しやすい」と認識してOKなので安心してくださいね。
この仕組みを知っておけば相場を考えるのは簡単になります。
中古車流通の仕組み
車の流通の仕組みは、大きく変化しました。これまでは、乗り換えの時は乗り潰してもう乗れないような車を下取りしてもらうものでしたが、現在は車を数年で乗り換える人も多数おられます。
このユーザーの変化と、車の性能や修理技術の向上によって、中古車市場には状態の良い中古車が出回るようになり、不況の影響もあり中古車を求めるユーザーも増えてきました。ここで買取業という新しい業種の登場によって中古車流通は、ほとんどがオークションに集まるようになりました。それまでは相場がアバウトだったため、仕入れ不透明により、不当な価格で販売し、言い値になることも多かったようです。
オークションで行われるようになったことで、業者間での取引価格の「相場」が産まれ、年式や走行距離、利用年数などで査定すると、どこも同じような査定額が算出されるようになっています。
中古車売却の相場を調べる主な方法
中古車売却の相場を調べる方法は大まかに3つの方法があると言えます。
- 中古車業界に詳しい信頼できる友人知人に聞く
- ディーラー、中古車買取店に見積もり査定を依頼する。
- WEBで中古車買取相場サイトを利用する
信頼できる確かな情報を得られるという点で、中古車業界に詳しいご友人知人がいれば、
その方に伺うのが一番望ましいと思いますが、その条件は多くの方には当てはまらないですよね。
WEBで中古車買取相場サイトを利用してみるのも簡単でとても便利です。
他にも多くの買取業者が相場を見る時に参考にしているガイドブックがあります。
それが日本自動車査定協会(JAAI)発行のシルバーブックとイエローブックです。
シルバーブックには中古車の販売価格の目安が書かれている一般人も閲覧可能な本、
イエローブックは中古車の卸売価格(仕入れ価格のようなもの)が書かれた業界人のための本となります。
このガイドブックに書かれている価格情報は絶対ではありませんが、
ほとんどの業者は基本的にこのガイドブックに書かれてある価格を基準に買取したり査定したりします。
ネットの一括買い取りに関してもこの基準が適用され、
基準を守らない買い取り業者は一括査定に参加することができないと言われる信頼性の高い基準です。
シルバーブックは“中古車価格ガイドブック”とも言われ、一般の方でも購入閲覧が可能な本となっています。
基準となる中古車の小売価格が、乗用車・キャブワゴン・オフロードタイプ・商用貨物車・軽自動車・輸入車というジャンル分けでそれぞれ掲載されているため、これから車の購入を検討されている方にとってはひとつの目安として参考になるでしょう。
これはどちらも毎月1日となっています。日本の中古車は月に1回、小売価格や卸売価格の基準が更新されているということです。中古車市場の相場は常に動いているため、市場価格は当然日によって異なるわけですが、基準価格として参考にする分には月に1回の見直しでOKという解釈です。
このガイドブックを参考にすれば、不当に安い査定額を提示されても売却するおそれはなくなります。
買取相場を比較する目安として利用してみてください。